建設業界で理系大学生のニーズ高く、多くの企業で採用計画数が未達
2016/05/09
建設業界では理系大学生への人材ニーズは高いが、 5割の企業が採用計画人数を確保できていない―人材サービスを手掛けるヒューマンタッチが「ヒューマンタッチ総研~Monthly Report 2016年4月」で指摘している。
厚生労働省の「労働経済動向調査」によると、2016年3月卒の新規学卒者の採用計画・採用予定がある企業の割合では、将来的な建設技術者候補である理系大学生に対する人材ニーズが最も高くなっている。
理系大学生の採用実績について建設業、製造業、情報通信業で比較すると、採用計画の人数に採用内定数が達していない企業の割合は建設業で50.0%、製造業で36.2%、情報通信業で29.2%となり、建設業の採用数未達が突出して高い。
その内訳は“応募者数が足りなかった”と“応募者はあったが採用しなかった”に分けられるが、特に“応募者数が足りなかった”割合は業界差が大きく、製造業では21.3%、情報通信業では12.7%であるのに対して、建設業では37.5%に達している。
建設業界の現状についてヒューマンタッチでは、「人材の量的不足と同時に高齢化が大きな問題となっており、人材の若返りという視点でも理系大学生の確保は重要な課題である。建設業各社においては、このような現状を踏まえて、理系大学生確保のために様々なリクルート戦略を打ち出すことが求められている」としており、「新卒市場において理系学生確保に苦労している現状を考えると、中途採用市場においても若手の技術者候補の採用を強化することが必要になりそうである」と分析している。
配信元:日本人材ニュース